龍の女神となるべき姫【上】
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悠基の声が倉庫に響く。
「……おめーら全力で守れ!!」
「「「うっす!!」」」
総長というものは威厳が大事だ。
極端に言えば、ソファーにふんぞり返ってさえいればいい。
でも、悠基は亜美ちゃんの思いに応えて下まで降りていった。
風龍はきっと強くなる―――
総長の姫を守るために。
……ふと、下を見ると。
悠基が亜美ちゃんに何か話しかけていた。
こちら側からは悠基の顔は見えないが、亜美ちゃんが赤くなっているのがわかった。
もしかして、脈ありかな?
人の色恋なんかに興味はないけれど、2人のことは無性に応援したい。
どこまでもついて行きますよ。
我らが総長―――
秋都や留衣と幹部部屋に戻りながら、心の中でそう呟いた。
〔智side end〕