龍の女神となるべき姫【上】
不思議そうな顔をしてる亜美さんに、矢継ぎ早に話す俺たちの言葉を、亜美さんは全て聞いてくれた。
そして。
『私は守られるだけの姫になんてなりたくない。
だから私も全力でみんなを守るからね!!』
―――こんな素敵な言葉をくれた。
女に何ができるんだ。
なんて、ちっとも思わなかった。
亜美さんはすでに、俺たちの心を癒してくれたから。
こんなに美しく、勇敢で、思いやりのある姫なんて、他にはいない。
「今日から正式に亜美は姫だ!!
おめーら全力で守れ!!」
「「「うっす!!」」」
この返事は心からのものだ。
俺たちの、誓い。
俺たちは絶対に亜美さんを守る。
総長の姫を。
〔下っぱ君side end〕