龍の女神となるべき姫【上】
僕たち4人は、夜の繁華街を歩いてた。
みんな総長のことを考えていて、口を開く者は誰もいなかった。
だから周りの声がよく聞こえた。
「「「げ。あいつら嵐龍だぜ」」」
「「「目ぇ合わせんな」」」
「「「この前、30人まとめて病院送りしたらしいぞ」」」
「「「何十人も女囲ってるらしいぜ」」」
「「「あたし、嵐龍なら喜んで行くぅ」」」
「「「超イケメンだもんねぇ」」」
「「「俺は、サツに補導されたけど逆に殴って逃げたって聞いたぜ」」」
「「「はっ。
サツより強ぇとか、どんだけー!!」」」
「「「お前それ古ぃだろ」」」
「「「ぎゃははははは」」」
―――ギュッ
僕は拳を握りしめた。