龍の女神となるべき姫【上】
起こさないように毛布を掛けると、亜美は毛布をぎゅっと握りしめ、淡く微笑んだ。
……可愛い。
ここに運んできて正解だったな。
こんな可愛い顔、他の奴に見られたらと思うと、無性にいらいらする。
やべぇな、俺……。
相当亜美にはまってる。
俺はベッドの縁に座って亜美の髪を撫でた。
……まじで綺麗な顔してんな。
しみひとつない、真っ白な肌。
ふっくらとした唇。
長くて少しカールしたまつげ。
欠点なんて1つもねぇわ。
……って、俺は変態か。
女が寝てんのに男がいたらまずいよな。
そろそろ行こう。
亜美の家と連絡もとらねぇとなんねぇし。
俺は立ち上がって部屋を出ようとした。
―――が。