龍の女神となるべき姫【上】
改めて繰り返されると鬱陶しいが、俺が優也さんに言った言葉は全て本音だ。
会って間もねぇが、尋常じゃねぇほどあいつに惚れてることくらい、俺が1番よくわかってる。
「……よかったです」
「あ?」
ぽつりと呟いた、智の言葉の意味がよくわからなくて聞き返すと。
「総長部屋から出てきたときの悠基は、今まで見たことのないくらい、深刻そうでしたから」
「あぁ。……もう迷わねぇよ」
あのときは、あいつから男の名前を聞いて取り乱してしまったが、俺はもう諦めねぇ。
―――俺がお前を幸せにしてやる。
〔悠基side end〕