龍の女神となるべき姫【上】
何だか素っ気ないなぁ。
と、思いつつも悠基にうなずいて見せる。
すると悠基は、私の肩を抱き寄せて、
―――チュッ
『~~~っ!?』
額にキスを落とした。
シーンと静まり返った中、柔らかな唇の感触に、真っ赤になって額を両手で押さえながら、口をぱくぱくしていると。
悠基はふっと笑い、車の方に向かって1人で歩き出した。
そのあと、悠基の後ろ姿が完全に見えなくなったところで。
「「「ひゅーひゅー!!」」」
「「「総長、かっけー!!」」」
「「「姫ー、顔真っ赤っすよー!!」」」
我に返ったみんなに冷やかされたのは、言うまでもない。