龍の女神となるべき姫【上】
ぶるっと寒気がした。
鳥肌が立つ両腕を擦りながら、思うことはただ1つ。
『嫌な予感がする……』
それから私はシャワーを浴びるために、重い体を動かした。
こういうときに限って、広い家の中誰ともすれ違わなくて、余計に不安が募る。
シャワーを浴びても不安は拭えなくて。
すっきりするどころか頭だけがクリアになって、ますます嫌な予感がしてきた。
はっきり言って、怖い。
今日、何が起こる―――?