龍の女神となるべき姫【上】
「僕らの周りには、“普通”のことをしてくれる人は少ないんだよ。
亜美みたいにね」
「そうそう。
数少ない信用できる奴を見つけたんやから、放さへんで、亜美」
そう言うと、2人はニッと笑った。
今までで、1番無邪気な笑顔。
……なんか、可愛いな。
『あっ、名前……』
「これからは亜美って呼ぶからね」
「あ、そうそう。
俺らの仲間があと2人おんねん。
亜美の隣と、その隣の席やわ」
『そ、そうなんだ』
この2人が幹部なら、あとの2人はどんな立場なのか、想像がつくんですが。