龍の女神となるべき姫【上】
*拓也side
〔拓也side〕
「亜美、どうする?」
兄さんと義姉さんの言葉を聞いて、勝利を確信しながら亜美に尋ねる。
すると亜美は拳をわなわなと震わせて、
『……行ってやろうじゃん!!』
と叫んだ。
チェックメイト、だな。
当然の勝利だってことはわかってるが、得意な気分になる。
我が姪ながら、こいつは侮れないからな。
俺はにやけてくる顔を必死で抑えたが、睨んでくる亜美の様子を見ると、抑えきれてないみてぇだな。