龍の女神となるべき姫【上】


「亜美、高校へ行くことも決まったことだし、今日はゆっくり休みなさい。
高校へは明後日から行けばいいだろう」




兄さんがそう言うと、亜美はコクッとうなずいた。




『拓也君、またね』




何だかんだ言いつつも、亜美は最後には笑ってくれるから、本当にできた奴だと思う。



同じ年頃の奴らなら、いい女だって思うだろうな。






「天空学園でお待ち申し上げておりますよ、お姫様」




俺がソファーから立ち上がってお辞儀をすると、



『こう見ると、本当に御曹司なんだね』



だとよ。




俺だって英才教育くらい受けてたっての。


< 45 / 303 >

この作品をシェア

pagetop