龍の女神となるべき姫【上】
「亜美、高校へ行くことも決まったことだし、今日はゆっくり休みなさい。
高校へは明後日から行けばいいだろう」
兄さんがそう言うと、亜美はコクッとうなずいた。
『拓也君、またね』
何だかんだ言いつつも、亜美は最後には笑ってくれるから、本当にできた奴だと思う。
同じ年頃の奴らなら、いい女だって思うだろうな。
「天空学園でお待ち申し上げておりますよ、お姫様」
俺がソファーから立ち上がってお辞儀をすると、
『こう見ると、本当に御曹司なんだね』
だとよ。
俺だって英才教育くらい受けてたっての。