龍の女神となるべき姫【上】
「うふふふふ」
亜美が出ていき、大人3人だけとなった部屋で、可愛らしい笑い声が響いた。
「亜美ってば、いつも私の冗談を見抜くんだもの。
今日初めて上手く騙せたかもしれないわ」
すごく嬉しそうだが、言ってる内容は褒められるもんじゃないな。
……実の娘を騙せて喜んでんだから。
てか、義姉さんの性格って掴めねぇ。
おしとやかかと思えば、変なところで無邪気だ。
「わざわざ来てもらって悪かったな。
それにしても拓也、お前の名演技には笑いが込み上げてきたよ」