龍の女神となるべき姫【上】
銀姫誕生
「……行くか」
「そうですね。
今日は早めに行きましょう」
へ?どこに?
どいつもこいつも言葉が足りなさすぎ。
「ほら―、亜美も行くよ」
『あのー、みなさんどちらへ?』
「決まってんやん。倉庫や倉庫」
『私も行っていいの?』
「亜美ならいいよ」
本当にいいのかなぁ。
幹部に認められても、下っぱ君たちが受け入れてくれるか、不安だよ。
確認の意味を込めて悠基を見ると……。
「お前は仲間だろ?」
……凶器。
その笑顔は凶器でしょ。
そんな顔されたら、悠基の言葉を全部拒否れなくなっちゃう。