あなたとわたし〜魔法と呪い〜2
でも…絶対に女の子を絶やさない主義の勇作くんには
いつも彼女がいたし。
遊びの女の子もいた。
そういう人に大事な先輩を紹介する気なんて
私にはさらさらない。
『紹介しろ』『やだ』とか言ってたら、幹斗のアパートと私の家に行く別れ道にきた。
「私こっちだから。
今日はバイトだし。
またね」
「俺…幹斗んち寄ってくから。
気をつけろよ。
バイト頑張れ」
ありがとうとだけ言ったんだけど。
勇作くんはこうやって意外に優しくなった。
会えば声をかけてくれるし…一緒に幹斗のとこへ行ったり。
まあ……必ず最初に声をかけるときは、ああやって、暴言で始まるんだけど。