私vsクラスメイト
一緒に笑顔でいてくれるのかな?
忘れないからねって言ってくれるのかな?

私はそんな思いを抱えて学校に向かった。
教室はいつもと同じでにぎやかだ。
ただ私だけが事実を知っていることだけが苦しかった。
もっと仲良くしたい人だっていたのに・・。
好きな人だっていたのに・・。

そんなことだけを思うと悲しくなり
荷物を片付け終わると机にふせて泣いた。
みんなに聞こえないように。
震えないように。
だけどそんなの無理。
このクラスの仲間、先生。
思い出がまだ少ししかできていないのに・・。
まだみんなの知らないところのほうが多いのに。
何も知らないで分かれるなんて嫌だよ。

すると私に築いた親友の美穂が
「どうしたの?何かあったの?話してみなよ。ねぇ、由紀?」
と、言葉をかけてくれた。

するとほかのみんなも私に気づいた。
心配そうに見つめてくる。
この学校で泣いたのは初めてかもしれない。
そんな私をどう思っているのかな?
何も知らないみんなはこの事実を知ったら・・・。
もう会えないかもしれないと知ったら・・。

そのとき先生が入ってきた。
先生は私が転校する事を知っている。
その話をどうやって始めるのか。
今話すの?
でも、今泣いている私を前に出して発表するのだろうか。

すると先生が言った。
「みんなに大事なお知らせがある」
そう言った。
絶対私のことだ・・・。
「日野原由紀さんが転向することになりました。」
やっぱり・・・。
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop