先生の片思い
「もしかして…柚奈か?」

「おぉ!先生すごーい。絶対わからないと思ったのに」
嬉しそうに驚いている彼女は、昔とだいぶ変わっていた。



昔といっても4年前。
俺は柚奈の高校3年間、担任をしていた。




「全然違うじゃねぇか!」
俺の記憶では女子にモテモテのイケメン。
女子生徒に告白されるのも珍しいことじゃないくらいの。



それが信じられないくらいの綺麗な女になっている。
人を癒すような笑顔はそのままで。




「よく言われます♪そうだ、もうご飯済ませちゃいましたか?」

「いや、まだだけど…」

「久しぶりに会ったんだし、一緒にどこかで食べません?」








あまり好きじゃないこの季節が少しだけ好きになった。
かつての教え子と再会できるなら、この季節もそう悪くない。
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