先生の片思い
『今インターホン鳴らしたの柚奈?』

『はい。バイト先でケーキもらったんですけど、多いので先生もどうかなって思ったんです…』


ケーキかぁ…。
甘いもの大歓迎だけど動きたくない。


『忙しかったみたいですね』

『いや、眠いだけ』
きっと今の時間に眠いって言われるなんて思ってもいなかっただろう。
まだ8時過ぎだし。


『欲しかったら明日言ってください。じゃあ、おやすみなさい』

『うん、ありがとう。おやすみ』






誰かにおやすみって言われるの久しぶりだなぁ。
…人肌が恋しくなってきた。


マジで彼女作ろうかな。
好きな女がいいとか言ってる場合じゃない。
このままだったら、いつの間にかじーさんになって孤独死になってしまう。




それだけは嫌だ。
ゆっくりと睡魔に蝕まれ、深い眠りへと落ちてゆく。
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