あたし、脱ぎます!《完》
第①章

コンプレックス




あたしには

コンプレックスがある。




「掛声かけて行くよ!!」



今、体育祭の真っ最中。


長縄を持った男子が

「せーの!」と
掛け声をかけ、

大きく回し始めた。



「1!2!3!4!……」



クラスの女子18人が
声を揃え、
グランドの上を一斉に飛ぶ。

綱が回ってきたら飛ぶ。


何とも単純な競技に

皆が必死になっている。


そんな中、
大勢の男子の視線が

ある一定の場所を集中していた。


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