あたし、脱ぎます!《完》


大学に入って、1ヵ月。


カッコ良い淳平くんに

言い寄って来る女の子は
たくさんいるはずだ。


しかも
大学生は合コンが
いっぱいあるって聞いたことがある。



んんん……。


また妄想が駆け巡る。



今日は
淳平くんのとなりにいるけど、

あたしは彼女ではない。


もしかしたら、
彼女が既にいて、

その彼女が忙しいから

あたしに付き合ってくれたとか?



色んなことが
頭を駆け巡り、

その場に
立っているのにも辛くなる。



「ん?どうした??」



カゴに
設計用の定規と分度器を入れた淳平くんが

不思議そうに言った。



「どうしたの?

気分でも悪くなっちゃった?」



「……あ、

いや。

そうじゃなくて」



これじゃ、
面倒臭い女だよね。


勝手に妄想して、

一人悲しくなっちゃうんだから。


こういう女が
一番、ウザいって

美容室に置いてある週刊誌に書いてあった。


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