あたし、脱ぎます!《完》
「……俺さ。
萌香ちゃんのこと
ずっと気になっていたんだ」
……え?
え?
ええええーーっっっ!!
ドキドキしていた鼓動も、
今回ばかりは
停止した。
一瞬、死んだかも。
いや、
絶対に死んだ。
だって、
だって、
淳平くんから告白されるなんて!!!!
学校1の
イケメンと言われていた
淳平くんが
あたしのことを気にしていたなんて。
「萌香ちゃん?聞いてる?」
淳平くんは
放心状態のあたしの目の前で、
小さく手を振る。
「……う、うん。聞いている……」
声なのか息なのか、
分からない返事をすると、
淳平くんは
「じゃ……」と言い、
「遠距離になるけど、
萌香ちゃんが
東京に来た時は、
会えるようにするから……」
淳平くんも
ドキドキしているの?
こっちまで伝わって来る。
「俺と……、
付き合って欲しい……」
淳平くんの告白に、
あたしは「うん」と頷いた。
あたしにも彼氏が出来た。
名前は桐谷淳平。
ずっと
憧れていた人と
付き合うことになったんだ。