あたし、脱ぎます!《完》



「おお!

すぐ行く!!」



理くんは
その彼に声を上げると、

「じゃ、萌香ちゃん!またね!」と

追いかけるように
あたしたちの前から姿を消した。


呼吸を忘れてしまうほど、

あたしの思考は止まっていた。



ドキドキドキ………。


鼓動が急スピードで上がって行く。



こんな気持ち、初めて。


……何? これ?



「萌香?

ちょっと、大丈夫??」



「……へぇ???」



間抜けな声で返事をするあたしに、

「大丈夫?」と
目の前で手を振る佳代。



「……あ、

あ……、あ……」



「どうしちゃったの?
気分でも悪いの?顔が真っ赤だよ」



「えっ??」



両手で頬に抑えると、

熱があるかと思うほど火照っていた。


呼吸を整え、
佳代に視線を向ける。



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