あたし、脱ぎます!《完》



「とりあえず、
今日は
3パターンの水着で撮るから、

これに着替えてね」



先ほど
紹介された出版社の田淵さんから
水着が渡された。


白のレースがかかった

ちょっとエッチな
雰囲気が漂う水着を受け取り、

呆然とするあたしに

ERIさんが
「こっちで着替えましょう」と

背中を押した。


水着なんて、
スクール水着しか着たことがない。

あたしが着たら、
一体どうなるんだろう? 


フィッティングルームに入り、
一枚ずつ服を脱いで行く。


下着姿になったあたしを鏡に映す。


これから水着に
着替えたあたしは

写真に撮られて行く。


そして
たくさんの人に見られる。


今までみたいに、
男子に指をさされることも増えるだろう。


エッチな目で
見られることもあるだろう。



……本当に良いのかな?



あたし、
グラビアアイドルになって良いの?


正直、怖い……。




「どう??
萌香ちゃん?

もう着替え済んだ?」



カーテン越しに
ERIさんの声が聞こえた。



……もう後戻り出来ない。


覚悟決めなくちゃ……。



「……で、出来ました」



水着姿になったあたしは
カーテンを開け、

ERIさんの前に立った。



「あら」と
言いながら、

全身を舐めまわすように見る
ERIさんと
視線がぶつかった。



「……萌香ちゃん、凄いわね。

……お、おっぱい」


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