あたし、脱ぎます!《完》
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眠い目を
こすりながら歩く愛美ちゃんと
駅の改札口で別れ、
あたしは
淳平くんの通う大学を目指した。
今日は
淳平くんの大学で
バスケの練習試合が行われる。
実は
こっそり観に行こうと
計画していたのだ。
だって、
淳平くんに会いたいんだもん♪
東京の電車も
慣れたもので、
大学の最寄り駅まで
迷うことはなかった。
今日は
太陽が顔を覗かせ、
水たまりが
キラキラと乱反射する。
校門を潜り、
深緑の間から差す光に照らされながら、
街路樹を進んで行った。
体育館に入ると、
たくさんの人たちが
ロビーで話をしていた。
あたしは
その間をすり抜けようとしたとき、
「萌香ちゃん?」と
背後から声をかけられた。
振り返ると、
そこには
今年卒業した高校の先輩、藤原さんが立っていた。
淳平くんと
同じバスケ部で、
アシメトリーの髪型は
高校時代と変わっていなかった。