あたし、脱ぎます!《完》


「え〜っと。

山梨に住んでいた人で、

今は東京の大学に通っている人です。

高校の先輩です」



「なるほど。

じゃ、仕事が終わった後、

その彼と渋谷で
会っていたわけだぁ」



……す、鋭い。

あたしの行動パターンが
読まれている!



「は、はい…。すいません…」



頭を下げるあたしに、

真鍋さんは

「いやいや。
話してくれてありがとう」と言った。



「彼氏が居て当たり前だよ。
高校生だから。

早めに話してくれてありがとう。

人気が出てから、
実は……って言われるより、良かったよ。

僕もその辺は
ちゃんと訊いておこうと
思っていたから、大丈夫だよ」



「……付き合っていても、

大丈夫……ですか?」



「うん。良いけど……、

その彼が東京にいるなら

一回会わせてもらえるかな?」



「……えっ!?」



自分でもわかるぐらい、

顔が引き吊ってしまう。



淳平くんを
会わせるなんて……


まだあたしが
グラビアアイドルになったことも

知らないのに……。


どうしよう……。






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