あたし、脱ぎます!《完》
「もう開店しているんですか?」
既に
文化祭は開始され、
チラシを手にした
お客さんが入ってきた。
「武藤先輩!!
久し振りです!!」
メイド姿の谷やんが、
入ってきたお客さんの元に駆け寄った。
今年卒業した武藤さんは
陸上部で谷やんの先輩で、
職場の仲間を連れてやってきた。
「あれ?
あの子が永井萌香ちゃんだよね??」
武藤先輩は
あたしを見ながら、声を上げる。
「永井!!こっち!!」
谷やんの声に、
武藤さんの横で
「いらっしゃいませ、
ご主人さま」と
セリフを口にした。
「おおお!モエモエだ。
雑誌見たよ。っていうか、
萌香ちゃん変わったね。
目立たない
イメージだったから。
グラビアアイドルになった話を聞いて、
驚いたよ」
「……あ、ありがとうございます。
ご注文は……
どうしますか??」
ぎこちない笑みで
注文を伺い、
焼き係に伝える。