あたし、脱ぎます!《完》
「ところでその衣装、
どうしたの?
自分で着たいって言ったの? 」
あたしのメイド姿を見ながら
淳平くんが首を傾げる。
「学級委員が用意したの。
ホントは男子が
着る予定だったんだけど、
あたしは
特別、メイド役になったんだ」
「そっか。
皆、萌香のこと可愛いって
言ってたんだろうな」
淳平くんが口を尖らした。
「あ!!
淳平くん、ヤキモチ?!意外!!」と
からかう佳代。
……え?
淳平くんがヤキモチ?
「ヤキモチなのかな」と言って、
淳平くんは
あたしに視線を向けた。
あたしだって、
淳平くんがたくさんの女の子に
囲まれているのを見ると
ヤキモチ妬いちゃうよ。
「な??
屋上に行かないか?」
「良いけど……。
あたし、教室に戻らなくて大丈夫かな」
「萌香は午前中から頑張ったんだから、
後片付けはしなくて良いよ。
淳平くんと楽しんでおいで」と
佳代が背中を押した。