あたし、脱ぎます!《完》
「あ!萌香〜。
もっとキスしたいと
思っただろう?
エッチだな(笑)」
淳平くんはあたしの頬を
指で突く。
「もう!(怒)
意地悪なんだから〜」
膨れっ面のあたしに、
淳平くんは
またキスしてくれた。
甘い甘いキス。
味に例えたら……苺?
あれ?
淳平くん、
さては苺のかき氷を食べたな。
こうやって一緒にいると、
時間が過ぎて行くのを忘れてしまう。
高校時代から
一緒の時間を過ごせたら
どんなに良かっただろう。
普通の高校生として、
何をやるにもはしゃいで、
ムキになって、
そして感動して……
楽しく過ごせたんだろうな。
片思いをしていた、
ただの高校生もあたし。
グラビアアイドルとして
デビューして
淳平くんと
付き合っているのもあたしだ。
今が幸せなら、それで良いや!
あたしは淳平くんが
離れて行かないように、
大きな背中に
腕を強く回したんだ。