あたし、脱ぎます!《完》
その時、
淳平くんが持っていた雑誌を
ラックに返し、
他の雑誌を
手にしようとした瞬間、
視線をこちらに向けた。
バッチリとぶつかる。
ま、まずい……。
これじゃ、ストーカーじゃん!
すると、
淳平くんは小さく手を上げ、
外のあたしに、
「よお!」と口を動かした。
あ!
あたしのこと
覚えてくれていたんだ!!
自然と笑みがこぼれ、
気がついた時、
“ウイーン”と
自動ドアの音が鳴った。
「いらっしゃいませ」と
爽やかな店員の声と眩しすぎる店内。
そこには
大好きな淳平くんの姿があった。
だんだんと近づく足取りに息を呑む。