あたし、脱ぎます!《完》
「萌香?大丈夫?」
あたしの顔を覗き込む淳平くん。
「うん。大丈夫」
「東京は
変な人も多いから
気を付けたほうが良いよ」
手をギュッと握った。
渋谷から
電車を乗り継ぎ、
あたしたちを乗せた電車の窓から
ディズニーランドのお城が見えたとき、
「おおおお!」と
声を上がった。
誰もが
ディズニーランドを目指して、
期待に
胸が膨らんでいるように見えた。
駅に到着すると、
淳平くんは
あたしの手を握りホームに降りた。
「わぁ!!
あれ!凄い!!!」
半分だけ見えるお城を指差し、
声を上げる。
夢の世界は
すぐそこまで来ている!!
そんな夢の世界で
淳平くんとデートが出来るなんて嬉しい!!
優しい笑顔と
温かい手に包まれたあたしは
最高に幸せを実感していた。
その時、
♪~♪~♪~と
ケータイが鳴り出した。
カバンの中を探り、
ディスプレイに映る名前を確認すると
真鍋さんの名前があった。