あたし、脱ぎます!《完》



プルルルルルルル……


プルルルルルルレ……




6回目のコールが鳴った時、

「はい」と

淳平くんの声がした。



何て言われるか……

少し怖い。



「淳平くん?
今日はごめんね。

今、終わったところ」



「そっか。CM決まった?」



「うん。一応……」



「そっか。良かったな。

萌香はどんどん有名になって行くな」



笑っているが、寂しそうな声。



「今、どこにいるの?」



「もう家に帰ってきたよ。

これから大学の体育館で
バスケの練習でもしようかと思って」



その時、真鍋さんが

「二人に
ご飯を御馳走したいって伝えて〜」と言った。



「淳平くん?
真鍋さんが
ご飯を御馳走してくれるって言ってるんだけど……」



淳平くんは
「んん……」と少し考えた後、

「今日は遠慮しておくよ」と言った。



「じゃ……あたしが
バスケやっているところに行っても良い?」



淳平くんは黙った後、

「今日は一人で練習するよ」と答えた。





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