あたし、脱ぎます!《完》


「な?
俺のこと話して良い?」



理は
伸ばしていた脚を組み、
胡坐をかいた。


そして俺に新しいビールを手渡す。



「あぁ。さんきゅう」と

また冷えたビールを受け取る。



「俺、正式に学校は辞める。

それでホストで頂点を目指す!!」



「それマジで言っているのか?」



「もう決めた。

父さんにも電話で話したら

“バカ野郎!!”って

怒鳴られたけどな」



「当たり前だ。

オジサンやオバサンは
心配してるだろう?」



「学費は絶対に返すよ。

後、ちゃんと結果出して、
家族に報告する」



俺たちが座っている横に、

海から上がってきた
ホスト仲間のヒカルが

「何?
しんみり話してるんだよ?」と言った。



その後に
ずっと運転していた
コウジも海から上がり、

レジャーシートに腰を下ろした。



4人で海を眺めながら、
ビールを飲む。




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