あたし、脱ぎます!《完》
「今回は
事情を聞く限り、
発端は
怪我をした男性に
問題があったようなので……、
既に
和解が出来ているのであれば、
私たちはこれで失礼します」
警察官2人は
立ち上がり、
「君も気をつけなさい」と
言うと、
待合室を出て行った。
……俺はどうなったんだ?
助かったのか?
言葉が出て来ない俺の向かいに、
真鍋さんがカバンを置いた。
「淳平くん?
缶コーヒーで良いかい?」
「あ、ぁ……はい」
真鍋さんは
自働販売機で2本のコーヒーを購入すると、
一本を俺に手渡した。
一口、
コーヒーを飲むと
さっきまで縛られていた緊張が
少し解かれた。
「今日は
萌香のためにありがとう」
真鍋さんは
テーブルにコーヒーを置くと、
優しい口調で言った。