あたし、脱ぎます!《完》



「あ、いえ……。

あの……
今日はすいません。

軽はずみな行動が
こんなことになって、

真鍋さんにも迷惑かけて……、

申し訳ありません」



俺は頭がテーブルに付くまで下げた。



「大丈夫だから、
そんなことしないでくれ。

萌香が泣いて
電話をかけてきたときは、
何事かと思ったけど、

淳平くんは
萌香を守ってくれたんだ。

だから気にしないで欲しい」




真鍋さんは
泣いている萌香から
事情を聞いて、

すぐに事務所の顧問弁護士に
連絡を入れ、

病院にやってきたのだ。


盗撮した男も

示談の申し立てに応じ、
和解となったそうだ。



きっと
お金もかかっただろう。



忙しい真鍋さんは
時間を割いてきてくれたに違いない。



萌香以外にも
たくさんの女性タレントを抱えているのに、

俺がバカなことしちゃって……


萌香にも迷惑かけちゃって……。



何も答えることが
出来ない俺に、

真鍋さんは再度、

「大丈夫だから
気にしないでほしい」と

声をかけて、立ち上がった。







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