あたし、脱ぎます!《完》
『こんばんは。
今日はメアドの交換ありがとうございます。
推薦が決まって良かったですね。
おめでとうございます』
こんな
簡単な短いメールを作るだけで、
10分もかかってしまった。
息を呑み、
静かに送信ボタンを押す。
手紙マークが
ディスプレイに飛び出し、
相手先に
届く絵が映し出されると
「送信しました」という文字が浮び上がった。
「送っちゃった……」
ベッドにゴロンと横たわり、
ケータイを眺める。
すぐに
返信が来るとは思っていない。
でも早く来ないかな……と
期待してしまう。
時計は23時を指している。
もう寝ちゃったのかもしれない。
その夜は睡魔には勝てず、
ケータイを
握り締めたまま眠りについてしまった。