あたし、脱ぎます!《完》
「ね?
あたしって負担になのかな?」
「桐谷先輩の気持ちも分かる。
でも
桐谷先輩は
萌香の彼氏としてやって行けないって
逃げ出したんだ」
雄介の言葉が胸を突き刺す。
淳平くんは
逃げだしたわけではない……と思いたい。
でも
グラビアイドルのあたしとは
付き合って行けないと言ったのは事実。
何が正しいのか、
もう分からない。
「萌香のことを
もっと理解出来る奴がいる……
はず……」
言葉を濁す雄介は
下を向いた後、
あたしに向き返った。
「な?」
「何?」
ジッと見つめる雄介と目が合う。
「俺のこと、
男として見ることは
出来ないのか?」
「え?何、言ってるの?」
「真面目に答えろ」
真顔の雄介は
あたしの視線が逃げないように、
鋭い目つきをしていた。