あたし、脱ぎます!《完》
「あたし、
このままだったらどうなりますか?」
うつむいたまま言葉にする。
「そうだね。
仕事もなくなるし、
次回のDVD撮影も
延期になると思う。
今のままでは
安心して萌香ちゃんを売り出して行けない」
強い口調で発する
真鍋さんにも熱がこもる。
黙っている
あたしを見ながら、
水を飲み干した。
「萌香ちゃんは
メンタル面が大きく影響するタイプだと思う。
女の子を
マネージメントしていると、
こういうケースは
よくあるんだ。
僕も考えてみるから、
萌香ちゃんも
今後のことちゃんと考えて欲しい」
厳しい言葉の後、
パスタが運ばれてきた。
熱々の湯気が
存在感を強調する。
「これでも食べて、
明日の撮影に備えよう」
スプーンとホークを持つ真鍋さんに続いて、
あたしも手にした。