あたし、脱ぎます!《完》
「萌香?
今日、学校終わったら、
遊びに行かない?」
お弁当のウインナーを
口に放り込んだ時、
佳代が言った。
「良いね!
佳代とも
久しぶりに遊びたかったんだ!!」
佳代は
夏休みから始めたバイトを
今も続けているので、
放課後
遊ぶ機会が無くなっていた。
だけど
今日は久しぶりの休みらしい。
最近、
悩んでばかりいたから、
パァー!と
騒ぎたい気分。
そんな時は、
やっぱりカラオケだよね!!
「今日、カラオケに行こうよ♪」
「良いね!!
……あと、
今日……
小柳くんも誘って良い?」
「え?
……佳代の好きな男の子も?
あたしは良いけど……。
せっかくだから
2人で行ってきたら?」
「ううん。
萌香とも遊びたいし、
小柳くんのことも紹介したいの」
「えー?
あたし、男の子を見る目あるかな(笑)」
「萌香には
淳平くんという彼氏がいた訳だから……」
佳代が話の途中で、
「あっ」と
口元を手で押さえ、
“マズイこと言っちゃった?”と
いう顔をした。