あたし、脱ぎます!《完》



「……萌香、
気にするんじゃないよ。

翠は変に熱くなるタイプだから」



親友の
近藤佳代(コンドウカヨ)が

あたしの肩に手を回し、

自分に抱き寄せた。



「うん……。
でも、みんなに悪いことしちゃったなぁ」



膝(ヒザ)を抱えるように
背中を丸めと、

なるべく上半身を隠すように努めた。


あたしだって、

ホントは
もっと飛べたと思う。

体力だってまだまだあった。

リズム感だって悪くない。


……ただ、

男子の視線が
あるところに集中しているのが分かると

駄目なんだ。


隠したくなるんだ。

見ないで!
見ないで!!と叫びたくなるんだ。

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