あたし、脱ぎます!《完》
だけど、
雄介はバンドをやっているから、
他校からも人気があった。
元カノの梢ちゃんは
となりの女子高に通う女の子。
ライブで
何度か見かけたことがあるけど、
見た目はギャルでも
話すと清楚なお嬢様タイプだった。
その点、
佳代はその逆だからな……。
応援したいけど、
大変身しない限り難しいかも……。
「萌香?
これなんて、どうかな??
似合う?」
佳代が手にしたのは、
フリルのついたピンクのキャミソール。
着こなしが難しそう。
かなり手ごわいかも。
「良かったら、試着しますか?」
デニムのミニスカから
細い脚を出した
小麦色の店員さん声をかけてきた。
「……はい。
でも……私に似合いますか?」
「う~ん。
合わせるものにも寄るけど。
これをインナーにして、
こういうシャツを合わせるのもアリだと思うよ」
店員さんは
飾っている白シャツを
キャミに合わせ、
佳代に勧めた。
佳代は
選んでもらった服を手に、
不安げな表情を浮かべ
フィッティングルームに入った。
あたしは
店員さんとのやり取りを眺めながら、
佳代がどう変わるか待った。
「……着れました」とカーテン越しに聞こえる声。
「開けますよ」
店員さんがカーテンが開き、
さっき手にしていた服を着た佳代が現れた。
「佳代!!!」
ビックリ!!
似合う!!
佳代は背も高く、
足も細いし、ウエストも細い。
スレンダーなモデル体系の佳代には
店員さんの勧めた服を着こなしていた。
「萌香、どう?」
ぎこちない声で見つめる佳代。
「良い!!良いよ!佳代、似合う!」
「この色の組み合わせだと、
シルエットが綺麗に出て良い感じよね」
店員さんもかなり満足げ。
最初は大丈夫?と疑っちゃったけど、凄い!!