あたし、脱ぎます!《完》
「僕としては、
萌香ちゃんを……
グラビアから
スタートさせて行きたいんですね」
……グ、グ、グ、グラビア???????
あたしもお父さんも
頭の中が真っ白になり、
「………」という状態だっただろう。
ドラマではない。
歌でもない。
雑誌のモデルでもない。
一般的に言う
“グラビアアイドル”として売り出して行きたい。
それが
真鍋さんの提案だった。
「……お、お、お父さん?」
あたしは
お父さんの袖を引っ張り、
何かしゃべって!!と合図を送る。
「あ、あ、あの……。
グラビアというと、
娘はヌードになるんですか??」
「いえいえ!
そうじゃありません!
ヌードモデルではなく、
ただのグラビアイドルの路線で
スタートさせて行きたいということです」
「あ、そうですか……。良かったぁ」
ちょ、ちょっと!
良くないから!
娘の水着姿が
全国の人に見られるってことだよ!
心の中で
お父さんに突っ込んでいると、
真鍋さんから
「萌香ちゃんはどう?」と話を振られた。
やるのはあたし。
あたしの意志が大事だよね……。