あたし、脱ぎます!《完》
第③章
似合うもの
「ええええええ!!!
……マジ?!」
吹き出しそうになる
フルーツ牛乳を
手で押さえる佳代に、
傍に居た生徒が
「何事?」とこちらを見た。
「ちょっと、声デカイ!」
「だって、
あんたがグラビアアイドルなんて出来るの?
胸が大きいこと
嫌がっていたじゃん。
それに
グラビアアイドルなんて、
大嫌いって
言ってなかった?」
「そ、そうだけど……」
あたしは
昨日のことを佳代に報告していた。
グラビアアイドルなること、
そして
土日は東京に行く機会が
増えること、
契約書を交わし、
二年間は
芸能活動を続けること。
心配そうな目で、
口の周りをハンカチで拭く佳代は、
「大丈夫なの?」と言う。