引きこもり王子

「何でアイスなんだよ!!」

それからあたしはずっと彼の近くにいる。

「彼女の好きなものくらいわかってくれないかな?」

「ふざけるな!!好きなのは知ってるよ、だがな?彼氏である俺のことも少しは考えろ!!」

あれからいつの間にか友達から親友、親友から彼氏彼女になっていた

まあそんなの、あんまりあたし達には関係ない

「だからチョコにしといたんだけど?」

「…うっ」

前にぼやいてたのを聞いたことがあった。
「アイスは嫌いだが、アイスのチョコは好きなんだ。」

それは多分、ただ単にチョコという食べ物が好きだから嫌いなアイスの味でも好きなんじゃないだろか…

と思ったが、言わずにその言葉は封印しといた。


「ならいいよ。あたし全部食べるから」

そう言ってヒョイとアイスを全部取り上げた

「誰も食べないとは言ってない」

また取られた

一体どっちなんだ。
あたしはため息をついた

まあ仕方がない

それが彼の良いとこでもあるんだ
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