フィルムの中の桜と私
気が付いたら、太陽は真ん中より少し西に傾いていた。目をこすりながら体を起こした美由の視線の先に、俊也が相変わらず桜の木に向かってシャッターを下ろしている。「ちょっと、いつまでやってんのよ!」
「なんだ、起きたのか」俊也はカメラを構えながら声だけの返事を返す。美由は携帯を開くと2時ちょっと前だった。
「え!もう昼過ぎじゃん!私こんな寝てたの!?」
「ああ、そりゃ気持ちよさそうにな」
「あぁ~、時間もったいないなぁ… ま、いいや、お腹すいた!ご飯食べよう!」
「いや、オレまだいいや」
「なんでよ、お腹すいたよ、食べようよ」
「ん~もう少し」
「ちょっと何なのよ~、たまに2人で出かけたと思ったらカメラばっか。こんなんだったら来るんじゃなかった!」
「…」
俊也は無言でフィルター越しの景色を見ている。「そんなにカメラが好きなの?度が過ぎてるよ。むしろただのオタクじゃん。ばっかみたい。」
「なんだ、起きたのか」俊也はカメラを構えながら声だけの返事を返す。美由は携帯を開くと2時ちょっと前だった。
「え!もう昼過ぎじゃん!私こんな寝てたの!?」
「ああ、そりゃ気持ちよさそうにな」
「あぁ~、時間もったいないなぁ… ま、いいや、お腹すいた!ご飯食べよう!」
「いや、オレまだいいや」
「なんでよ、お腹すいたよ、食べようよ」
「ん~もう少し」
「ちょっと何なのよ~、たまに2人で出かけたと思ったらカメラばっか。こんなんだったら来るんじゃなかった!」
「…」
俊也は無言でフィルター越しの景色を見ている。「そんなにカメラが好きなの?度が過ぎてるよ。むしろただのオタクじゃん。ばっかみたい。」