フィルムの中の桜と私
祭りも終盤に差し掛かった頃、少し開けた場所で座り込み綿菓子を食べている二人の目の前に、俊也と女の子が、人ごみにから押されるように出てきた。目があった瞬間、凍りつく美由、早紀、そして俊也。気づいていない俊也の隣の女の子だけが、顔をキョロキョロさせ、
「どうしたの?俊也?」
と俊也に聞いていた。
早紀はとっさに平然を装い、
「あれ、俊也来てたんだ!」
と、取り繕う。
「ああ、たまには祭りもいいかなぁ~って」
「俊也、この人達だれ?」
俊也の隣の娘が少し顔を険しくさせて聞いてくる。
「いや、同じクラスのただの友達だよ。」
「へぇ~、あ、初めまして!俊也の彼女の愛っていいます。よろしく」愛は気づいたのかもしれない。美由があまりにも呆然としていたことに。
「そういえば美由、金魚すくいやろって言ってたよね、早く行こ!」
「え?う…うん」
早紀に急かされ、美由達は俊也たちに軽く会釈をし、その場を離れた。
美由が立ち止まって空を見上げると、ちょうど舞い上がった花火がなんだか滲んで見えた。
「どうしたの?俊也?」
と俊也に聞いていた。
早紀はとっさに平然を装い、
「あれ、俊也来てたんだ!」
と、取り繕う。
「ああ、たまには祭りもいいかなぁ~って」
「俊也、この人達だれ?」
俊也の隣の娘が少し顔を険しくさせて聞いてくる。
「いや、同じクラスのただの友達だよ。」
「へぇ~、あ、初めまして!俊也の彼女の愛っていいます。よろしく」愛は気づいたのかもしれない。美由があまりにも呆然としていたことに。
「そういえば美由、金魚すくいやろって言ってたよね、早く行こ!」
「え?う…うん」
早紀に急かされ、美由達は俊也たちに軽く会釈をし、その場を離れた。
美由が立ち止まって空を見上げると、ちょうど舞い上がった花火がなんだか滲んで見えた。