【ホラコン】招かれざる同乗者
よりによって、この状況でよくそんな台詞が出てくるものです……
しかしその幽霊、金を取られては堪らないとでも思ったのでしょうか?
……今まで金縛りに遭ったように硬直していたKさんの体から、急に力が抜けたように楽になっていったのです。
そして、真っ暗闇だったフロントガラスの向こうの景色にちらほらと街の灯りが見え始めたのでした。
「あっ、マックスバリューの看板だ……」
見覚えのあるスーパーの看板を見つけ、Kさんはそこが峠を降りきった街の道路である事を知り、ホッと胸を撫で降ろしたのです。
ルームミラーで後ろを確認すると、もうそこには男の姿はありませんでした。
Kさんは急いで家に帰り、家に帰るとその夜はそのまま何もせずに布団に潜って眠ってしまったそうです。
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