1コ下のキミ


イライラする。


あぁもうどうにでもなれ。

俺はひとりになったっていい。


でも、コイツだけは。

コイツの未来は、変わらなきゃいけない。


変えるって。

『お前の未来、』

――決めたじゃねーか。

『俺に預ける気、あるか?』


今を変えないと、未来は変わらない。


「俺だって最初は関わりたくなかった。木岐さんとか関係なく、ただ面倒だった。逆に関わるようになった原因は木岐さんの妹って知ってからだ」

「龍河、くん……?」

「関われば自然とコイツ自身のことを嫌でも知っていく。お前らが怖がる木岐さんのことが大好きなくせに、絶叫系やらホラー系が苦手。その辺にいるただの兄想いな女と同じじゃねーか」


あぁ、なんで俺、こんなことクラスの奴らに語ってんの? デート行きましたっつってるようなもんじゃん。


それでも、止まらない。

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