1コ下のキミ


不満と言うわけじゃないらしい。

でも、少し残念そうだったから。


「郁未!」


少し距離はあるが、自分の席から郁未に話しかけた。


「え?なに、龍河くん」

「昼、別に来なくていい」

「え?」


あ、言い方間違えた、ぽい。

郁未の絶望したような顔を見て、ヤバいと思った。

「え、ちょ、山岡何言ってんの!?」

「違う違う、間違えたわりぃ」


一息置いて、訂正する。


「お前にもせっかく友達が出来たんだから、どっちに行ってもいいってこと。俺の方でも、お前らの方でも、自由にしていい」

「龍河くん、それって……」

「まぁ来なすぎてもリーダーが寂しがるだろうけど、どっちもお前のい場所だから、好きな方行け」


それだけ言って、俺は机に突っ伏した。


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