1コ下のキミ
「あ?イライラ?」
昼休み、やっぱりというか、なんというか、郁未は友達の方をとった。
まぁ、たまにはいいだろう。
そして俺は溜まり場にて由季渡に相談。
いや、出来れば洸稀がよかったんだけど、今日は来てない日だった。
「郁未ちゃんが構ってくれないからじゃない?」
「アイツはいつもムダにかまってくるから違う」
「それが違うってんだよ」
由季渡の言葉が理解できない。
弁当をつつきながら、由季渡の話の続きを聞く。
「つまり俺が言いたいのはだな、いつもいつも自分にだけ向いていたのに、いきなりそれが他人に向いて減った。そこに物足りなさ感じて、イライラすんだよ」
「物足りない?」
「軽傷の嫉妬だな」
「嫉妬!?」
まてまてまて、相手は女――だけじゃないか。
男にも友達はいる。
でも女だっている。