１コ下のキミ

『郁未に告白する』


そう宣言してから一週間が経った。


いつものように溜まり場にて、洸稀と２人、授業をサボる。


「お前、言った？」

「……ま、まだ……」

「あの時の勢いはどこ行ったんだよ？」

「……そんなの俺が聞きたい……」


未だ、告白出来ずにいた。


いや、言おうとはするんだ。

ただ……なぜだか２人になれない。

精神的な意味で。


２人になりそうになると、逃げ出したくなったり、誰かに電話をし始めたりしてしまう。

つまり


「お前のそのヘタレ病、どうにかしないとな」


そう言うことだ。


「どうにかっつってもなぁ……だって既に付き合ってんだぜ？付き合ってんのに告白って……」

「好きって一言言えば終わるだろ？別に断られるとか拒否されるとかっていう心配皆無じゃん。付き合ってんだから」

「それなら告白したってしなくたって変わらないだろ!?」

「お前、自分の発言全否定かよ」