1コ下のキミ
再一年生
……まぁ、留年だ。
目覚めてから半年後、俺は新たな気持ちに慣れるはずもなく、ただ授業は初めてのことばかりという変な気持ちで、もう一度一年生をはじめた。
「龍くん龍くん」
「ねぇ龍くんてばぁ」
「な〜んで反応くれないんだろ?ツンツンだよね」
……好き勝手言いやがるクラスメート(年下)の奴ら。
しかも主に女子。
テメェらいい加減にしやがれや。
「あ、怒った〜?」
「か〜わいい!」
……俺は無言でその場から逃げた。
「あ、龍河くん」
「……あ?」
廊下を出てすぐ、その女に会った。
こいつも確かクラスメート。
「またどこか行くの?」