1コ下のキミ
「変わった」
「は……?」
授業が終わり、いつものように俺の席に木岐郁未が来たと思ったら、いきなり言われた。
「何がだよ?」
「態度。ツンレベルが落ちてる」
「は?」
……あぁ、そうか。
自分の中の木岐郁未に対する見方が変わったから、自然と接し方も変わったのか。
恐らく、気付かないうちに気付かないくらいの優しさを出していたのかもしれない。
「不満か?」
「……不満じゃない」
「ならいんじゃね?」
「いいんだけど……」
……珍しく口ごもる木岐郁未。
「……なんだよ?」
ハッキリしない。
「あ……あの、その、ね」
「ん?」
「う……嬉しいの……」